
[1]はじめに
近年の社会状況は、従来のお墓のあり方に対し、大きな変化を求めています。核家族化・少子化・高齢化社会を迎え、また生活スタイルが非定住化している昨今、代々受け継がれることを前提にした従来のお墓では、現代の様々なニーズに充分な対応ができなくなってきています。
特に、結婚をしない、子供がいない、子供が娘だけ、身寄りがいない、子供に負担を掛けたくない、といった方々にとって、自分のお墓、自分たちのお墓をどうするかという悩みは切実です。こうした状況は、都市部に限られているわけではありません。地方においても深刻さは同様で、過疎化という状況の違いこそあれ、守り手のいないお墓をどうするかという同じ問題に直面しています。 死は誰でも必然的に迎えるものであり、その死後を託す墓をどうするかは大きな問題です。自分自身のことであればある種の気軽さもありますが、代々承継してきた墓が、自分の代で承継できない場合などは、深刻な悩みとなります。 こうした時代背景の中、承継問題をはじめとする様々なお墓の悩みを抱えている方々にとって、永代供養墓がひとつの解決策として多くの支持を得ています。永代供養墓とは、後継ぎの有無に関係なく、生前に申込みができ、永代にわたる供養と管理が約束されるお墓であり、こういった点で従来とは異なる新しいお墓の形態として、社会的にも大きな注目も集めています。 本書は、その永代供養墓について、総合的かつ具体的な情報をまとめたもので、1999年に初版、2000年に改版、2003年に大幅に増補改訂した新装版を発刊しました。その後、全国的に永代供養墓の設置が進み、より多く新しい情報を提供する意味で、2007年に新版『永代供養墓の本』を発刊し、このたび全国の永代供養墓505件を収録した第2版として刊行いたしました。 永代供養墓は現在も各地で開設されており、今後ますます定着していくものと思われますが、本書が、お墓で悩んでいる方々にとって、永代供養墓を理解する一助となり、また悩みが解消されるきっかけとなれば幸いです。
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